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四月一日亭ものがたり/加藤元
お嫁さん常務です。
こんにちは

※ネタバレ注意

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四月一日亭ものがたり
加藤元
ポプラ文庫

帯の文句「いちばん美味しくて、哀しい時代の物語」というのに惹かれて買いました。
朝ドラでも最近は明治時代~昭和と戦争の時代の物語が多く、大正時代は私も好きな時代の一つです。
大正時代って、華やかででも儚くて帯の通り哀しい時代という印象。
外国の新しい物がどんどん入って来て和洋がおりなした時代。
この本はそんな時代の人たちの物語です。

四月一日と書いてわたぬきとよみます。
四つのお話が収録されています。

第一章 チキンカトレット
第二章 アイスクリーム
第三章 ホワイトライス
第四章 オムレット

第一章で僕こと杜夫は徴兵され西岡二年兵殿と出会います。
西岡二年兵殿から頼まれごとをして杜夫は一人の女性と出会います。
それがあやめさん。
あやめさんは遊女でものすごく不幸な生い立ちの女性です。
でも多分いつもニコニコしていて、自分を好きになってしまう男の人を好きになってしまいいつも男に振り回されたりしているような女性です。

私はあやめさんって好きだな。
なんだかバカ正直でいつもバカばかり見ているのだろうけど、なんだか放っておけない。
きっと杜夫もそんな気持ちになって、あやめさんに恋をしたんだろうな。

杜夫とあやめさんは西岡二年兵殿に教えてもらった四月一日亭で食事をします。
四月一日亭は洋食屋です。
二人はチキンカットレットを食べました。
でもあやめさんは急に杜夫の前から姿を消してしまいます。

第二章は四月一日亭の店主雄策さんと後の奥さんとなるセリちゃんのお話。
四月一日亭に雄策さんと一緒に暮らす桐子という少女が出てくるのですが、ちょっと虚言癖があって鼻つまみものな少女なのです。
裕策さんとはいとこ同士なのに婚約者と言ってみたり、華族のお嬢様だと言ってみたり。
セリちゃんと桐子は幼馴染として育っていく。
桐子の人生とセリちゃんの人生が交差してるお話です。

桐子って寂しい子だったのだと思う。
いつも桐子の桐子だけの世界があって、突拍子もないことを思いついてセリちゃんはいつも巻きこまれてとばっちりを受けるんだろうけど。
その桐子だけの世界ってなんだか揺るぎないものなのね。
それが桐子を支えているんだなと思いました。

第三章は西岡二年兵殿の生い立ちのお話。
お母さんとの思い出の店、四月一日亭。
大人になっても四月一日亭に食事にきて横暴な態度をとっている。
西岡二年兵殿は本当は優しい人なんだけど、不器用でいつも悪ぶってる。
桐子とおんなじで西岡二年兵殿もまた、寂しい人だったんだと思います。
母と西岡二年兵殿が四月一日亭で食事をしたあと、母は西岡二年兵殿を置いて旅立ちます。
そして実は二章に登場する桐子と西岡二年兵殿はだいぶ昔に知り合っていたのです。

第四章は四月一日亭で働く後藤平太とおじいさんのお話。
関東大震災に見舞われて半倒壊してしまった四月一日亭。
店主の雄策さんも奥さんのセリちゃんも一緒に働く平太もなんとか無事でした。
平太の心配は露店商をしている祖父のこと。
もしかしたら建物に潰されているんじゃないかとか、すごく心配だったと思う。
平太とおじいちゃん、おじいちゃんと西島二年兵殿。
震災の混乱の中で浮かび上がる事実。

それはなんだか哀しくて、でも美しくて、読み終わって心がぎゅっと掴まれるような感じがしました。
杜夫もあやめさんも、西島二年兵殿も桐子もセリちゃんも平太も、四月一日亭でみんなつながっています。
どこかかしらで出会っているみんなの人生がちゃんとあって。
私は四月一日亭の隅っこで傍観している気分になりました。

あぁ、私も四月一日亭の常連になって、チキンカットレット、食べてみたいな。



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[2014/10/07 19:06] 小説 | コメント(0) | @
わすれられないおくりもの/スーザン・バーレイ
お嫁さん常務です。
おばんです

※ネタバレ注意

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わすれられないおくりもの
スーザン・バーレイ 作絵
小川仁央 訳

この絵本は、ものすごく付き合いが長いのです。
そして読むたびに涙が出ます。
悲しいのではありません。
胸がいっぱいになるのです。

物知りのアナグマ。
たいへん年をとっていてそろそろ自分が死んでしまうことも分かっていました。
でもアナグマは死ぬことは怖くない、体はなくなっても心は残るのだと思っているのです。

確かにそうですよね。
死って、生きている限りは避けられないものだし遅かれ早かれそういう日がやってくる。
子供の頃の私にとっては「死」はものすごく漠然としていて、とても怖いものでした。
昔は霊現象とか霊能者とか幽霊とかものすごく流行っていたから、そういうものが助長して死後の世界の苦しみが死なのだと思っていたのかもしれません。
子供の頃この本を読むたびに、死は怖れることではないのだと心に刻んだ思い出があります。

アナグマはいつもどうりにベッドに入って素晴らしい夢を見ます。
長い長いトンネルを駆けている夢です。
次の日、アナグマは死んでしまいました。

アナグマの友達たちはアナグマの死をなかなか受け入れることができません。
みんなアナグマにお世話になっていてアナグマのことが大好きだったのです。
冬がきて、春になりアナグマの友達たちはアナグマとの思い出話をします。
そしてみんなアナグマから忘れられない贈り物をもらっていることに気づくのです。

私も実はいつどうなってもいいように色々な準備をしています。
子供の頃は思いもしませんでしたが、大人になってこの本を読んだとき家族に何か残して逝こうと思いました。
ささやかなものばかりですが。

この本もぐるんぱのようちえん同様大人にも読んでもらいたい絵本です。



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[2014/10/07 01:59] 絵本 | コメント(0) | @
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